2018年10月28日日曜日

紙漉重宝記 その79




P.30 紙干之圖 1行目〜5行目


(読み)
紙 干 之圖
可ミ本しのづ

壱 間 板 尓
いっ个んい多に

表  へ五まい裏 五枚 圖の
をもてへごまいうらごまいづの

古゛とし。紙 一 方 少  厚 し。其 方 へ
ご とし。かみいっぽうすこしあつし。そのほうへ

者じめ、圖能ごと起竹 を以 て
はじめ、づのごときたけをもって

まき取。
まきとる。


(大意)
紙干しの図。
長さ一間の(干し)板に、表へ5枚、裏へ5枚、図のようにはる。
紙の一方は少し厚くなっているのでそちら側の厚い方から
図のような竹の棒で巻き取る。


(補足)
 この箇所は読み方で難しいところはないようにおもいます。
この作業も腰に負担がかかりそうです。

 干し板の長さが一間ですから畳と同じです。図では短めに描かれていて、
半紙3枚目を手にしている位置が低すぎます。あと2枚これでは貼れません。

 この図も丁寧に描かれ、顔が作業の手元を注視せずに、ふと手を止め左のほうを見ています。
何を見ているのでしょうか。
この頁は、冊子の見開き左側の頁にあるので、次の頁をめくらないと御婦人の左側に何があるのかわかりません。



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