2018年10月23日火曜日

紙漉重宝記 その74




P.29 3行目


(読み)
一   摂 州 名塩 漉 盤、右 の上 尓べを加 ふ。諸 国 のりの入 らざ流ハ稀 なり。
ひとつ せつしう奈じ本春きは、みぎのうえにべをくはう。しょこくのりのはいらざるはまれなり。

(大意)
ひとつ 摂津国名塩(兵庫県西宮市)の名塩紙を漉くには、さらに「にべ」を加える。
諸国で漉く紙には、米のりの入らないものはまれである。


(補足)
 名塩紙はノリウツギの樹皮からとる粘液(にべ)を使うと日本農書全集53にあります。
さらに名塩は名塩雁皮(がんぴ)紙製造地としても有名で、そのことにはなぜかふれられていないと指摘しています。

「摂」、読めません。形でおぼえるにしても・・・。まぁ地名ですから、そのまま印象づけるしかなさそうです。
「盤」(は)、たまに出てきますが、くずし字はちょっと「春」(す)に似ています。


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