2018年10月26日金曜日

紙漉重宝記 その77




P.29 7行目〜8行目


(読み)
一   灰 、代 銀 一 分六 リ。一   のり木、代 銀 二分四 リ。
ひとつ 者い、だいぎんいちぶろくり。ひとつ のりぎ、だいぎんにぶよんり。

右 壱 〆 の紙 漉 一 日 二四 束 、
みぎひとしめのかみすきいちにちによんそく、

志可れバニ人 半 役 。板 へ付 干 申  二二人 役 、但 シ荒 草、
しかればににんはんやく。い多へつけ本しもうすにににんやく、ただしあらくさ、

けづり夕 奈べ尓い多し候  へバ一 人 前 二五百  目、
けづりゆうなべにいたしそうらへばいちにんまえにごひゃくめ、

ならでは出来不申。
ならではできもうさず。


(大意)
ひとつ 灰の代銀は一分六里。ひとつ のり木の代銀は二分四里。
吉賀紙一締めは1人で1日に4束(800枚)漉けば、二人半の働きになる。
(同じく)干し板で干す仕事では二人分の働きである。ただし、荒草(楮苧の皮の黒皮)を
夜なべ仕事で削っているので一人前で500目しかできない。


(補足)
「のり木」、トロロアオイのことと日本農書全集53にはあります。
うーん、夜なべ仕事で・・・のところの意味がよくわかりません。
わたしの宿題にします。

くずし字などで、特に補足するところはここではなさそうです。

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