2018年10月3日水曜日

紙漉重宝記 その54




P.23 上段 最初〜5行目


(読み)
花 志ほるゝを引 ぬき
はなしほるるをひきぬき

五月 入梅の間   に干し
さつきつ由のあい多゛に本し

多くハふ也。 根の大 きさ
たくはふなり。ねのおおきさ

八 分位。  長 く牛蒡  の
はちぶぐらい。ながくご本゛うの

古゛とし。
ご とし



(大意)
花がしおれた頃に引きぬき、
五月入梅の間に干し、たくわえる。
根の長さは八分(約24cm)くらいあり、長く牛蒡のようである。


(補足)
「五」のくずし字がいつでも間違えなく読めるようになっただけでも、なぜか自信がつきます。
「五月」に振り仮名がないので。(ごがつ)か(さつき)なのか、わかりません。
「入梅」、(つゆ)と振り仮名があります。
旧暦なので、5月が梅雨で、五月晴れは梅雨の間の晴れ間、ということらしい。
「間」のくずし字は頻出です。「門」が「冖」のように、上部にきて、その下に「日」がくる。
門と日の関係が、冠と脚の位置関係になってます。
くずし字では偏旁冠脚の部品の位置関係が、いろいろ変化してることが多い。
「分」のくずし字も読めるようになると、自信がつく漢字です。

 絵図、葉も茎も、そして花と蕾も描いています。



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