2018年10月5日金曜日

紙漉重宝記 その56




P.23 下段 5行目迄


(読み)
ひげ皮 をこそげとり擲 く。
ひげ可ハをこそげとり多ゝく。

其 製 とろゝ汁 の古゛とし
そのせいとろろしるのご とし

水 をさし入るゝ本どやハら可
みずをさしいるるほどやわらか

尓成 と志るべし。猶 かげん
になるとしるべし。なをかげん

あ類べし。
あるべし。


(大意)
ひげのある皮の部分をこそげ取り、根をたたく。
とろろ汁のようなものができあがる。
水を差し加えてゆくほどに、粘り気がなくなる。
必要に応じて、加える水の量を加減しなくてはならない。


(補足)
「擲く」(たたく)、「扌」+「酋」+「大」+「阝」。古文書では「打擲」(ちょうちゃく)などとよくでてきます。
「水」、もう何度も出てきましたが読めましたか。
「猶」(なお)、頻出です。「猶又」(なおまた)のように、文頭に用いられます。

絵図の「ひげ皮」、ひげのある部分がよくわかります、


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