2026年7月29日水曜日

大日本物産圖會その38

P38 国立国会図書館デジタルコレクション蔵

P38_1

(読み)

同 煙草 葉製 造 之圖

どうたばこはせいぞうのず


八 九月 頃 種 を下 し三 月 尓至 り

はちくがつごろたねをくだしさんがつにいたり


て移植(ウツシウヱ)六 月 頃 葉薄 黄と奈る

て   うつしかえ ろくがつごろはうすきとなる


尓随  ひて根尓近 き葉を二三 枚

にしたがいてねにちかきはをにさんまい


摘(ツミ)とるこれを元 葉といふ中  品

  つみ とるこれをもとばというちゅうひん


なり後 中  真 の二葉 をつむ

なりのちちゅうしんのにようをつむ


これを中  葉 といひて上  品 也

これをちゅうようといいてじょうひんなり


残 り枝 茎 を挍(はかり)てをりと里

のこりえだくきを  はかり ておりとり


陰乾(カケホシ)尓するもの下品 なり

   かげぼし にするものげひんなり


つミとりたる薬を揃(ソロ)へて薦(コモ)を

つみとりたるはを  そろ えて  こも を


被(オホ)ひ黄色 尓変 するを度(ド)とし

  おお いきいろにへんするを  ど とし


て二三 葉 づゝ縄(ナハ)尓可け又 日尓本し

てにさんようずつ  なわ にかけまたひにほし


夜つ由尓さらし後 巻 て細刻(キザム)奈り

よつゆにさらしのちまきて   きうざ なり

(大意)

(補足)

「同」、『大隅国』。鹿児島県。

「度とし」、詞書きに何度も出てきている表現です。目処(めど)にしての(漢字は異なりますが)度。

 とてもにぎやかで楽しさあふれる画、登場人物がそれぞれの仕事をしていてその動きの一瞬をとらえている絵師のうまさもさることながら、左の「ぜんまい刻み機」(ネットで調べると実物の写真があります)という器具を正確に、まるで営業マンが説明で使う見取り図のよう描いています。

 奥の庭に干してあるのは魚のひらきではなく、たばこの葉。暖簾に裏返しの「萬屋」はすでにでてきた画のおなじような暖簾に使われていました。版元錦栄堂(萬屋)の大倉孫兵衛の屋号です。

 ひとつひとつの品物や作業、人物の表情を細かに見ていて、飽きませんね。

 

0 件のコメント:

コメントを投稿