2026年7月6日月曜日

大日本物産圖會その15

P15 国立国会図書館デジタルコレクション蔵 

P15_1

(読み)

志摩 國 荒 布刈 之圖

しまのくにあらめかりのず


荒布(アラメ)ハ其 形 ち昆布(コンブ)に似て

   あらめ はそのかたち   こんぶ ににて


薄(ウク)く柔   尓して黒 色 なり

  うす くやわらかにしてくろいろなり


當 國 鳥羽の海 底(テイ)其 他 所  々

とうこくとばのかい  てい そのほかところどころ


尓生  須゛土人鎌(カマ)を以 て海 底 尓

にしょうず どじん かま をもってかいていに


沈(シツ)ミ岩 尓付 多る荒 布乃

  しず みいわにつきたるあらめの


根を刈(カリ)て浮(ウカ)むあらめ浪(ナミ)の

ねを  かり て  うか むあらめ  なみ の


為 尓自然(シゼン)と陸(ヲカ)地へうち

ために   しぜん と  おか ちへうち


あげたるを取 まとめ乾(カハカ)

あげたるをとりまとめ  かわか


して諸 方 尓い多゛須

してしょほうにいだ す

(大意)

(補足)

 磯場に打ち寄せる波の様子がねんいりに描かれ、また岩場にからみ砕け散るさまも見事に彩色されています。右側に二人、海底の荒布をとる人もいます。

 昆布はツルツルですが、荒布はそれにくらべるとシワシワで厚みもあり、かみごたえもあってうまいです。

 摺師は濃淡だけで、磯場の潮風や空気感を表現し奥行きを与えています。うまいもんですねぇ。

 

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