P43 東京国立博物館蔵
(読み)
舩 著(ツキ)なり保 命 酒 能名 物 あり蕎麦(ソバ)ヤ酒
ふな つき なりほうめいしゅのめいぶつあり そば やさか
屋湯やあり酒 など呑 又 舩 尓能る舩 中 さて\/
やゆやありさけなどのみまたふねにのるせんちゅうさてさて
寒 し難 渋 春る陸(オカ)へ上(アカ)らんと思 へども岡 山 ヘ
さむしなんじゅうする おか へ あが らんとおもえどもおかやまへ
いなか路 十 八 里あるとぞ
いなかみちじゅうはちりあるとぞ
廿 四 日天 氣風 アリ誠 尓舩 走 ル事 疾(ハヤ)し二十
にじゅうよっかてんきかぜありまことにふねはしること はや しにじゅう
四五里過 て備前 能牛窓(ウシマド)と云 処 ニ懸(カケル)家
しごりすぎてびぜんの うしまど というところに かける いえ
千 軒 ある処 なり此 追 手尓てハ明日ハ大 坂 ヘ
せんけんあるところなりこのおってにてはあすはおおさかへ
著 と雖 餘 りなんぎ故 尓爰 ニてあがる泊 屋
つくといえどもあまりなんぎゆえにここにてあがるとまりや
一軒(ケン)アリ泊 る
い けん ありとまる
廿 五日 天 氣大 西 風 烈 シ朝 五 時 ニ出 立 して
にじゅうごにちてんきおおにしかぜつよしあさいつつどきにしゅったつして
(大意)
略
(補足)
「保命酒」、『広島県福山市名産の薬味酒である。生薬を含むことから「瀬戸内の養命酒」などと言われることもあるが、養命酒とは異なり医薬品ではない』とあり、ウィキペディアに詳しく記されています。
「廿四日」、天明9年1月24日。1789年2月18日。
「牛窓」、現在の地図で右下の白いところに牛窓神社があります。
古地図と比べても、大きな川二本があって、それほど変わってないようにはみえます。
「西遊旅譚五」に「備前牛窓」の画があります。
風にめぐまれ超特急で大阪に到着するとおもいきや、船中あまりの寒さに難渋して、備前牛窓で陸に上がり一軒家に泊まり、翌日「大西風烈シ」の中、岡山に向けて朝8時頃出発しました。
牛窓村が「家千軒ある処なり」とあって、かなり大きな村です。ほんとかな?
牛窓から岡山へは西に向かいます。




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