2024年12月17日火曜日

江漢西遊日記一 その34

P39 東京国立博物館蔵

(読み)

其 外 大 主 人 五十  余  ノ人 也 兄  弟 三 人 又

そのほかおおしゅじんごじゅうあまりのひとなりきょうだいさんにんまた


寿 慶(ケイ)と云 坊 主コレハ江戸廣 尾ニ百  五

じゅ  けい というぼうずこれはえどひろおにひゃくご


十  俵  取 ノハタモト親 近 藤 宗 三 とて訳(ハケ)

じゅっぴょうとりのはたもとおやこんどうそうぞうとて  わけ


ありて親 尓切ラ連家 をいてし者 也 顔(カホ)

ありておやにきられいえをいでしものなり  かお


肩(カタ)尓切ラ連多るき春゛ありおそろしき様

  かた にきられたるきず ありおそろしきよう


子(ス)の者 並 ヒ居て多蔵 門 人 一 人出て相 手

  す のものならびいてたぞうもんじんひとりでてあいて


ニなる劔 術  者 幸 太良 甚  タ此 様 子を

になるけんじゅつしゃこうたろうはなはだこのようすを


見て恐 れおぢけて忽(タチマ)チまけ多り赤 面

みておそれおじけて  たちま ちまけたりせきめん


して早 \/かえり个る大 笑  なり

してそうそうかえりけるおおわらいなり


十 日天 氣スッポンを取 ンとて寿 ケイ悪ク

とおかてんきすっぽんをとらんとてじゅけいあく

(大意)

(補足)

「おそろしき様子(ス)」、「子(ス)」とするところを「様」と間違えて「子」をそのまま上書きしてます。次の行に「此様子を」と再び出てきます。

「十日」、六月十日。西暦1788年7月13日。

 まるで時代劇の一場面みたいでとても愉快ゆかい。まさしく「大笑なり」であります。

 

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