P26P27 国文学研究資料館蔵
P27
(読み)
P26
「てい
てい
し由
しゅ
大 王う
だいおう
个ん
けん
ぶつ
ぶつ
する
する
P27
「此 於いらんも
このおいらんも
ものまへ奈ぞ尓ハ
ものまえなぞには
於し可゛於も可つ
おしが おもかっ
多可゛から多゛ハ
たが からだ は
べら本゛う尓
べらぼ うに
可るひぞ
かるいぞ
おいらんハ
おいらんは
於しあハせ多゛
おしあわせだ
(大意)
「亭主大王、見物する。
「この花魁も、物日の前なぞには押しが強かったが、からだはべらぼうに軽いぞ。
「花魁は、お幸せだ。
(補足)
「ものまへ」、『ものまえ ―まへ 【物前】
② 〔「物日(ものび)前」の意〕盆・暮れ・節供などのすぐ前。ものぎわ。「―にも苦労がうすくて寿命が延びるやうだ」〈滑稽本・浮世床•初〉
③ 近世,遊郭の紋日(もんび)の前。「―の客あやうきに寄りつかず」〈誹風柳多留•4〉』
「於し可゛於も可つ多」、押しが強い、あつかましい、ずうずうしい。
見物する禿(かむろ)と話しかける遊女の袖口の留め飾りが目を引きます。
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