P24P25 国文学研究資料館蔵
P24
(読み)
「ま王多て
あわたで
くびハ
くびは
せ川奈い
せつない
もの多
ものだ
「お可
おか
ミさん
みさん
可
が
ふ多ちや
ふたちゃ
王ん
わん
の
の
可らくさを
からくさを
ミるやう尓
みるように
おつう
おつう
からんで
からんで
いハつしやる
いわっしゃる
P25
「そうおつせへ
そうおっせへ
してハあ奈へも
してはあなへも
ハいり多う
はいりとう
ごさん春
ござんす
㐂介
きすけ
どん
どん
そこら尓
そこらに
さうをう奈
そうおうな
あ奈ハ
あなは
奈い可
ないか
あ奈
あな
くる
くる
しや\/
しやくるしや
(大意)
「真綿で首をしめられては、苦しかろう。
「女将さんが、蓋茶碗の唐草を見るように、みょうにからんでいわっしゃる。
「そうおっしゃられては、穴へも入りとうござんす。喜介どん、そこらに入れそうな穴はないかい。あぁ、苦しい、苦しい。
(補足)
「せ川奈い」、『③ 苦しい。肉体的に苦痛だ。「湯を強ひられるも―・いもんだ」〈咄本・鯛の味噌津〉』
「おつう」、『おつう【乙う】(副)〔「おつに」の転〕
むやみと。変に。妙に。「お前さんは―訝(おかし)な事を云はつしやる」〈怪談牡丹灯籠•円朝〉』
右端の㐂介どんは首をしめられている遊女の情夫かも、職場恋愛は禁物でした。現在でもそんな職場はたくさんあるようですけど・・・
P24の下部のセリフは一行2,3文字です。これが一行一文字になると、よくある有名人の額装されたものになります。これらのセリフはもちろん作者が書いたものですけど、絵の隙間に書く吹き出しの位置や体裁は、作者・絵師・彫師・摺師・編集者の誰にまかされたのでしょうか?
この丁の見開きの絵はなかなか動きがあって、おもしろい。
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