P22P23 国文学研究資料館蔵
P22
(読み)
「さきの与ハ
さきのよは
ゑい\/由きの
えいえいゆきの
由うべの与多可と
ゆうべのよたかと
奈りこの与ハあさ
なりこのよはあさ
めし可゛飛る尓
めしが ひるに
奈るとも多゛ん奈へ
なるともだ んなへ
多゛ん奈於可ミさん
だ んなおかみさん
まゝの可王で
ままのかわで
於す
おし
袮へ
ねぇ
「王つちやァ
わっちゃあ
ちつと
とっと
袮可゛ひの
ねが いの
すじ可゛
すじが
ち可゛ふ
ちが う
金奈ら
かねなら
多つ多
たった
六 十 可
ろくじゅうか
七 十 里やう
ななじゅうりょう
(大意)
「先の世は働いても働いても、雪の夕べの夜鷹となって、昼に朝飯を食うような生活になっても、旦那や、主人・おかみさんのおもっているとおりそのままですねぇ
「わっちゃぁ、ちっと、願いの筋がちがう。金ならたった六十か七十両、
(補足)
「まゝの可王」、辞書には『ままのかわ ―かは 【儘の皮】
成り行きにまかせる以外に手だてのない意を表す語。ままよ。「それがつのると,はて〱はもうどうなつても―と」〈人情本・仮名文章娘節用〉』。ものの本には「ままの川(千葉県市川市の真間川)」の洒落とありましたが、どうも?
京伝はこの頁、見開き一枚の錦絵・浮世絵のように三人の花魁を配置して描いています。このような絵になると本領発揮のようです。それにしても、左のふたりはテニスのフォアハンドの打ち合いをしていて、見事なフォームでもあります。着物柄も細かくきれい。
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