下P4P5 東京都立図書館蔵
下P4
(読み)
さてもけんどん者゛ゝハ
さてもけんどんば ばは
むりのよくをか王起
むりのよくをかわき
しよりおの可゛こゝろの
しよりおのが こころの
お尓ゝつ可まれてつい尓
おににつかまれてついに
お尓可゛しまの奈可ま
おにが しまのなかま
いりしお尓のるす尓ハ
いりしおにのるすには
せん多くしておのれ可゛
せんたくしておのれが
こゝろのあ可を
こころのあかを
おとすべ起きも
おとすべききも
つ可ずます\/よくしん
つかずますますよくしん
ぞうて う
ぞうちょう
してと可く
してとかく
志やうし起
しょうじき
(大意)
さて慳貪婆は無理を通す気持ちを強くもち、
自分の心にすくう鬼につかまれてしまい、
ついに鬼ヶ島の仲間入りをした。
鬼の留守には洗濯をして、自分の心の垢を
落とすべきところ、それにも気づかず、
ますます欲心増長し、ただただ正直(夫婦が)
(補足)
「むりのよくをか王起しより」、なんども目を上下させないとわかりにく。
かわ・く【渇く】[動カ五(四)]《「乾く」と同語源》
1 のどがからからになって、水分が欲しくなる。「のどが―・く」
2 満たされぬ気持ちがいらだたしいほど高まる。心から強く欲しがる。「愛に―・く」
言っていることは「婆さんが道理の通らぬ気持ちに気づかずまたそれを抑えることもできず、その心を強く持ってしまっていて」となるのですけど、それを簡単に表現するのが難しい。
「おの可゛こゝろのお尓ゝつ可まれて」、「こゝろ」はなんとか、しかしつぎの「つ可ま」の「ま」が読めない。すぐ左隣りにある「ま」とくらべると彫りが悪かったかも。
下P4P5全体を眺めると、広角レンズで撮ったような感じになっっています。
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