下P2P3 東京都立図書館蔵
下P3
(読み)
べ起いへも奈个れバ
べきいえもなければ
や者りつ可へ多起
はやりつかえたき
与し袮可゛うちく
よしねが うちく
るい奈可゛ら志由
るいなが らしゅ
せ う奈ること
しょうなること
ども奈り
どもなり
さ連バけんどん者゛ゝ可
さればけんどんば ばが
ことくあくをこの
ごとくあくをこの
めハ多ちまち
めばたちまち
和ざ王いをま袮起
わざわいをまねき
志やうし起ぢゝ可゛
しょうじきじじが
ごとくぜんを
ごとくぜんを
志由すれバさい
しゅすればさい
王いを可ふむる
わいをこうむる
てんとうさ満ハ
てんとうさまは
ミとうし
みとうし
ぞや奈んと
ぞやなんと
こどもし由
こどもしゅ
可゛てん可\/
が てんかがてんか
(大意)
(帰る)べき家もないので、このまま仕えたいとの
願いであった。畜類ながら殊勝なることであった。
しかし一方慳貪婆のように悪を好めば
たちまち禍を招き、正直爺のように、
善を修め身につければ、幸いを与えられる。
お天道様はお見通しなのである。
どうだろう、子どもたちよ
わかってくれたか、わかったか。
(補足)
「和ざ王いをま袮起」、「わ」の変体仮名「和」「王」ですが微妙に発音がことなったのかもしれません。ここの変体仮名「袮」は7行手前の「袮」よりもう少しくずしたもののようにみえます。
三者三様、背中の線が猿はゆるくへこみ、犬はなだらか、雉がややまるくと場面に変化をつけています。犬の着物柄は犬のぶち柄そのままみたい、帯を後ろで締めているのは尻尾?
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