中P10 東京都立図書館蔵
(読み)
志多きり春ゞめハおと
したきりすずめはおと
といきやれとお者゛ゝを
といきやれとおば ばを
げち\/のとり阿川
げじげじのとりあつ
可い尓てあとへ志保を
かいにてあとへしおを
まく
まく
「てんとおもいつゞら多゛奈んでも
てんとおもいつづらだ なんでも
このうち能多可らをせしめ
このうちのたからをせしめ
うるしとでゝとらや起
うるしとでてとらやき
さつまいものくいあ起を志ませ う
さつまいものくいあきをしましょう
「奈んとおれ可゛志うちハそで
なんとおれが しうちはそで
可ゞミのあんじつの多゛んくん助
かがみのあんじつのだ んぐんすけ
もと起とミへやう可゛や
もどきとみえようが や
(大意)
舌切雀はおととい来やがれと
お婆をげじげじ(憎まれ者)のように取り扱い、
あとから塩をまきました。
「ずいぶん重い葛籠だ。
この葛籠の中の宝をせしめ漆(せしめ(う)る(し)の言葉遊び)として、
どらやき・さつまいもを食い飽きるまで楽しもう。
「なんとわしの格好は、芝居の「姻袖鏡(こんれいそでかがみ)」の庵室(あんじつ)の段の軍助のようにみえるであろうな
(補足)
「志保」、しお(塩)ですが、字面からはどうも塩がおもいうかびません。
「姻袖鏡(こんれいそでかがみ)」は調べてみると「菊池大友姻袖鏡』(きくちおおとも こんれいそでかがみ」のことので、芝居では葛籠の中に姫が入っていたですが、お婆の葛籠の中は、お子様方はすでにご存知・・・
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