2023年10月13日金曜日

桃太郎発端話説 その51

下P2P3 東京都立図書館蔵

下P2

(読み)

とくこ奈らず

とくこならず


か奈らずと奈りの

かならずとなりの


者゛ゝ尓ひ起可へ

ば ばにひきかえ


志やうし起ふう

しょうじきふう


ふハ可づの多可らを

ふはかずのたからを


さづ可りまこと尓

さずかりまことに


志やうぜんの能そミ

しょうぜんののぞみ


多りて鳥 屋志やう

たりてとりやしょう


者゛いをやめいろは

ば いをやめいろは


づけのくらを

づけのくらを


多てゝ奈尓

たててなに


くら可らず

くらからず


くらし个る可゛

くらしけるが

(大意)

(論語に)「徳は孤ならず必ず隣あり」とあるように、隣の婆にひきかえ、

正直夫婦はたくさんの宝物をさずかり、この世の望みをすべてかなえることができ、

鳥屋商売をやめ、いろは付けの蔵を建てて、

何不自由なく暮らしました。しかし

(補足)

論語里仁第四之二五「子曰德不孤必有鄰」、仁徳のある人は孤立することなく必ず隣に理解者が有る。

相変わらず「と」と「こ」がまぎらわしいのですが、読めても意味がよくわからないとなおさらです。

「鳥」のくずし字が変体仮名「多」(た)にもみえてしまいます。

 大金持ちになったので居間は広々してとても豪華ですが質素です。爺さんは火鉢に暖かそうな座布団を敷いていますが、善人の婆さんは何もなし。正直爺さんそんなことでいいのですか!

 

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