中P9 東京都立図書館蔵
(読み)
者゛ゝ
ば ば
「保う可しのこ可゛多奈でハ
ほうかしのこが たなでは
奈い可゛のミこミやま奈ら
ないが のみこみやまなら
ハやうつゞら
はようつづら
をもらうて
をもろうて
可へりま志与
かへりましょ
「てんとふさ\/しい
てんとふさふさしい
お者゛ゝじや
おば ばじゃ
「王しハ多つしや多゛
わしはたっしゃだ
可ら春゛いぶんおもい
からず いぶんおもい
つゞら可゛よいてや
つづらが よいてや
「おちや
おちゃ
阿可゛り
あが り
ませ
ませ
(大意)
婆「放下師が芸で小刀を呑み込んでみせるように、
わしの気持ちを呑み込んでくれるなら、
早く葛籠をもらって帰りたい」
「なんと厚かましいふてぶてしい婆じゃ」
「わしは達者だから、できるだけ重い葛籠がよいのじゃ」
「お茶をあがりませ」
(補足)
「保う可し」、放下師。大道芸の一種。中世から近世初期にかけて,放下師・放下僧と呼ばれる芸人の演じたもの。とありました。「保」は平仮名「ほ」の元字。
四者の着物姿を描く線が流れるように柔らかいのが印象的です。雀たちはみな髷を結っているのがかわいらしい。
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