下P2P3 東京都立図書館蔵
下P2
(読み)
いつ多い里ち起゛
いったいりちぎ
いつへん奈るもの
いっぺんなるもの
ゆへむ可しのまづ
ゆえむかしのまず
志起を和すれず
しきをわすれず
い与\/志゛ひ
いよいよじ ひ
ぜんごんを
ぜんごんを
こゝろ可゛けて
こころが けて
くらし个る
くらしける
さてこ連まで
さてこれまで
可いお起多るせ う
かいおきたるしょう
るいのこらす
るいのこらず
者奈ち个る可゛奈可
はなちけるが なか
尓もさると
にもさると
きしとハこ連
きじとはこれ
までのおんを
までのおんを
可んじ和可れを
かんじわかれを
於しむ犬 ハ可へる
おしむいぬはかえる
(大意)
とても律儀一辺倒である者たちでしたから、
昔の貧しさを忘れず、今まで以上に
慈悲と善行を心がけを暮らしました。
さて、これまで飼っていた動物たちは
残らず放してあげましたが、
特に猿と雉はこれまでの恩を感じ、
別れを惜しみました。犬は帰る
(補足)
全体に読みやすい。
「志゛ひぜんごん」、慈悲善根。
右端のおっとり顔をした娘さんは正座ですが、善人の婆様は立膝をしているようにみえます。当時御婦人がくつろいでいるとき立て膝で座るのは普通だったとものの本で読んだことがあります。
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