P26P27 国立国会図書館蔵
P26
(読み)
ふ可川 の三ぶ可゛者やると
ふかがわのさぶが はやると
両 ごくへもでき
りょうごくへもでき
と奈りでち うしんくらをすると
となりでちゅうしんぐらをすると
こ川ちも忠 臣 くら
こっちもちゅうしんぐら
十 二文 のちやつけミせハ
じゅうにもんのちゃづけみせは
とこ可゛本んけやら
どこが ほんけやら
志れ奈く奈り
しれなくなり
志゛やう志うで
じょうしゅうで
八 丈 を尓せ
はちじょうをにせ
連バ
れば
八 王 子でも
はちおうじでも
おり出す
おりだす
奈可\/
なかなか
由多゛んハ
ゆだ んは
奈ら須゛
ならず
王れおとらじと
われおとらじと
お川可ふせるよの中
おっかぶせるよのなか
つりふ年の
つりふねの
平次可゛
へいじが
(大意)
深川の三ぶ(料理屋の名前)がはやると、両国へも同じようなものができ
隣で忠臣蔵がかかると、こっちも忠臣蔵、
十二文の茶漬屋は、どこが本家かわからなくなる有様。
上州で八丈に似せたものがでれば、八王子でも織り出す。
なかなか油断はならず、われもわれも遅れてはならずと
次から次へと出てくる世の中である。
釣船の平次が
(補足)
「ふ可川の三ぶ可゛」、「三」は「ミ」のようにも見えます。この「深川の三ぶ」とは、深川州崎にあった升屋にならんで、有名な料理屋「樽屋三郎兵衛」のことと、とある本にはありました。
女房はなんともへんちくりんな格好をして夫婦喧嘩の真っ最中、それを脇で見る子どもはタジタジ。障子は障子紙のどこも破れることなく新品同様で下は板張りになっている豪華なもの。
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