P30P31 国立国会図書館蔵
P30
(読み)
平 二大 き尓
へいじおおきに
よろこび个る
よろこびける
これ多満ごで
これたまごで
ふやして
ふやして
く王ゐで
くわいで
へらし多
へらした
やう奈
ような
もの奈り
ものなり
〽きよ袮ん
きょねん
ふ可川 の八 まんで
ふかがわのはちまんで
可いちやうありし
かいちょうありし
玉 手者こハ
たまてばこは
す奈王ち
すなわち
これ奈り
これなり
(大意)
平次は大変に喜んだ。
これはたまごで増やし、クワイで減らしたようなもので
落ち着くところに落ち着いた。
去年深川の八幡で開帳した玉手箱は
つまりこれだったのだ。
(補足)
「よろこび个る」、ここの「こ」は前後で使われている形とは異なっているようにみえます。変体仮名「古」(こ)でしょうか。
「多満ごでふやしてく王ゐでへらし多やう奈もの」、なんのことかわかりません。ものの本には次のようにありました。たまごは強精、クワイは精を減らす食べ物と考えられていたことから、精力の均衡がとれたことをいう。
「ふ可川の八まんで可いちやうありし玉手者」、横浜の東神奈川近くにある慶運寺は別名浦島寺とよばれ、そこの玉手箱が当時江戸の町で開帳されたという記録があるそうです。
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