P16P17 国立国会図書館蔵
P16
(読み)
さて飛しやくをふり上 ると飛としく
さてひしゃくをふりあげるとひとしく
者゛ら\/と小者ん小つぶふりかゝり
ば らばらとこばんこつぶふりかかり
个れと人 魚 ハあらあり可゛多やと
けれどにんぎょはあらありが たやと
口 でハいへと手可奈个れバ金 を
くちではいえどてがなければかねを
飛ろふ事 奈ら須゛ごふせへ尓きを
ひろうことならず ごうせいにきを
もミ
もみ
个る
ける
(大意)
さて、柄杓を振り上げると同時に、
ばらばらと小判小粒が降り落ちて
きましたが、人魚は「あらありがたや」と
口では言うけれど手がなければ金を
拾うことができず、ひどく気を
もみました。
(補足)
「飛ろふ事」、「ひろう」なのか「ひらう」なのか迷います。
「ごふせへ尓」、ごふせはご布施ではなく、ごうせい(強勢)でした。
四つ手駕籠が随分と細かく描かれています。人が座る竹笊の部分がよくわかります。竹笊の底には直接地面にふれないように薄い脚があるのがわかります。
座敷の方にはやけに大きな鉄瓶と屏風がります。屏風に貼ってある絵は大津絵の鬼の絵とものの本にはありました。
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