P24P25 国立国会図書館蔵
P25
(読み)
〽なめるもの尓とりてハ志よく王いの
なめるものにとりてはしょか いの
さしきのさ可づき可ていし由の
ざしきのさかずきかていしゅの
るすの女 本゛う可マダどう二の
るすのにょうぼ うかまだどうにの
ふん多゛多いこ二可水 あめ
ふんだ たいこにかみずあめ
飛し本きんざんじ
ひしおきんざんじ
ご満ミそ由ずミそ
ごまみそゆずみそ
さとうミそハア飛やうし尓
さとうみそはあひょうしに
可ゝ川て奈めさ川せへ
かかってなめさっせえ
ドコツク\/ スコドコドン\/
どこつくどこつくすこどこどんどん
〽せんの可多ハお可王り
せんのかたはおかわり
(大意)
「舐めるものにとりては、初会の座敷の盃か、
亭主の留守の女房か、マダ胴二の踏んだ太鼓二か、
水飴・醤・金山寺、胡麻味噌・柚子味噌・砂糖味噌、
ハア、拍子に掛かってなめさっせい、
ドコツクドコツク、スコドコ、どんどん」
「先の方は代わって下さい」
(補足)
「志よく王いのさしきのさ可づき可」、読めても意味が?なので不安、「さ可づき」は「盃」とわかりますから「さしき」は「座敷」だろうと、で、最初のところは「初会の」だろうと。
遊女と初めての夜、遊女が御酌してくれた盃を緊張してチビチビなめる様でしょうか。
「ていし由のるすの女本゛う可」、これは髪結いの亭主、妻が稼いでいる間、家でチビチビ酒をなめる亭主、のことでしょうか。
「マダ胴二の踏んだ太鼓二か」、調べるとかるた遊びの内容ですが、全然わかりませんでした。
なめるものはたくさんあって、以下具体的にいろいろあげております。
「水あめ」、「水」のくずし字は特徴的なのですぐに覚えられます。一画目の「丶」が「水」の縦棒で、次が「水」の左側を、そのまま右側に筆を運んで「水」の右側「く」になると理解しています。
平次が太鼓をたたいて調子をとり、それにあわせてなめなっせいと囃し立てます。なんせ一人前、一両一分、なめる時間はほんのわずか、客の回転もすこぶるよく、大金が転がり込んできて平次の口上も快調です。
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