P26P27 国立国会図書館蔵
(読み)
〽マアこいの
まあこいの
きものを
きものを
ぬいで可ら
ぬいでから
ぶ多れやう
ぶたれよう
者奈しねへ
はなしねえ
\/
はなしねえ
〽うぬ可゛き可゛
うぬが きが
き可袮へ可ら
きかねえから
者やら袮へハ
はやらねえは
このふん者゛りめ
このふんば りめ
者りさけらア
はりさけらあ
P27
奈尓者り
なにはり
さけるへ
さけるへ
きい多ふう奈
きいたふうな
者りさけるとハ
はりさけるとは
このごろ
このごろ
よしハらの
よしわらの
ハやり
はやり
ことバ可へ
ことばかえ
そん奈事 ハ
そんなことは
志ら袮へ
しらねえ
こ川ちやア
こっちゃあ
このふき
このふき
奈可゛し可゛
なが しが
者りさけらア
はりさけらあ
〽おいらハ志らぬ
おいらはしらぬ
かゝさんハようよ
かかさんはようよ
おとゝ尓奈川多
おととになった
おいらハ志らぬ
おいらはしらぬ
(大意)
「あぁ、鯉の着物を脱いでからぶっておくれ、
はなしねぇ、はなしねぇ」
「おまえが、気がきかねぇからはやらねぇんだ、
このバカ女房が、張り裂けらぁ」
「なにが張り裂けるだ、きいたふうなことを。
張り裂けるとは、この頃吉原の流行り言葉かえ。
そんなことは、しらねぇよ。
こっちはこの鯉の吹き流しが張り裂けらぁ」
「おいらのしったことかい、
かかさんはやっとお魚になったのに、
おいらのしったことかい」
(補足)
鯉の吹き流しの尻ビレあたりから女房の脚がにょっきり張り裂けて出てきています。
背景の衣桁の竿に着物の脇に鍵らしきものがかかっています。首から下げられるように紐までついています。なんでしょうか?
この絵をみてから、きっと鯉の吹き流しがたくさん売れたこととおもいます。
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