2023年1月11日水曜日

文福茶釜(小森宗次郎) その3

P1後半 国立国会図書館蔵

(読み)

◯ぜんと

 ぜんと


志つ本の

しっぽの


いでし

いでし


可バ△

かば


△ぢうじハ

 じうじは


おどろき

おどろき


さつそ久

さっそく


でいりの

でいりの


くづやへ

くずやへ


うり

うり


王多

わた


せし尓

せしに


[次 へ]

 つぎへ

(大意)

 (突)然に、尻尾があらわれて

住職(住持)は驚き

すぐに、出入りのくずやへ

売り渡しました。


(補足)

「さつそ久」、平仮名「く」の書き始めに「ゝ」があります。変体仮名「久」です。ちなみに変体仮名「天」(て)もほとんど同じかたちをしています。

「くづやへ」、最後の「へ」が上からの続きでつながってしまっているため、最初の「く」と同じかたちになってしまっています。

 住職が腹のところで帯を結んでいます。現在ではあまりみません。

背景のふすま紙に柄を入れたりしているところやふすまの桟も細かく描いているところが絵師のこだわりかもしれません。

 

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