P4前半 国立国会図書館蔵
(読み)
いへば子山羊どもハ
いえばこやぎどもは
こゑ盤よく尓ている
こえはよくにている
がと、戸の春きよ里、の
がと、とのすきより、の
ぞきて、そんなくろい
ぞきて、そんなくろい
足(あし)のを者゛さん盤ない
あし のおば さんはない
よとい者れて、狼 ハま多
よといわれて、おおかみはまた
志ま川多わと、こんどハペン
しまったわと、こんどはペン
(大意)
言うと、子山羊たちは
声はよくにている
けどと、戸の隙間より
のぞいて、そんな黒い足の
おばさんはいないよと
言われて、狼はまた
しまったわと、今度はペン(キ屋)
(補足)
「狼ハま多志ま川多わと、」、なんで「川」が「つ」となるかなど考えずに変体仮名「川」(つ)とおぼえます。おぼえてしまえば、カタカナ「ツ」がなるほど「川」と同じと気づきます。
明治20年頃にすでにペンキ屋という言葉が定着していたのかはわかりませんし、職種としても広く知られていたのかもどうなのでしょうか。このペンキ屋さんは表紙のペンキ屋さんと同一人物のようです。表紙ではペンキ缶に青と赤でしたが、ここでは白になっています。
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