P10 国立国会図書館蔵
(読み)
文 福 大 明 神
ぶんぶくだいみょうじん
ちや可゛まハ
ちゃが まは
のちより
のちより
ぶんぶく
ぶんぶく
ミようじんと
みょうじんと
かミ尓まつり
かみにまつり
奉 りとぞ
たてまつりとぞ
明治廿一年七月十日印刷同年七月廿二日出版
めいじにじゅういちねんしちがつとおかいんさつ
どうねんしちがつにじゅうににちしゅっぱん
日本橋區馬喰町三丁目十番地
にほんばしくばくろちょう
さんちょうめじゅうばんち
印刷兼発行者 小森宗次郎
いんさつけんはっこうしゃ
こもりそうじろう
(大意)
茶釜はその後
文福明神として
神に祀り奉り
あげられたとのことでした。
(補足)
この頁では平仮名「み」はなく、従来どおりの「ミ」です。
「奉り」、一文字目がパッとみためは平仮名「あ」に見えます。しかし拡大してみると「あ」ではありませんでした。文の流れからは「まつりたてまつり」でしょうから、「奉」のくずし字をしらべてみると、まさしくそれが正解でした。
地味な頁で、赤色ののせかたが乱暴です。しかし、その他の部分はすべて丁寧です。掛け軸のかかっている砂地の漆喰壁、その下の以前から使われているややテリのある壁柄(茶釜と同じです)、床の間の欅柄の床板と床框など、これでおしまい、めでたしめでたしという感じです。
奥付は節約のためか同じ頁の脇に入れてます。よくあるまとめかたです。
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