2023年1月7日土曜日

舌切春ゞ免(小森宗次郎) その11

P8P9 国立国会図書館蔵

(読み)P9

より

より


古ゝ

ここ


ろを

ろを


い連

いれ




ぜん

ぜん


しん尓

しんに


なりけ連バ

なりければ


ふくゑもん

ふくえもん



おゝき尓よろこび

おおきによろこび


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(大意)

(これ)からは心を入れかえ

善良になりますとのことで

福右衛門も大いに喜び


(補足)

 豆本は手のひらにのるほど小さな冊子で、子ども向けの廉価なものですから、それを制作する絵師や彫師・摺師はやはり手を抜いてしまうところもあります。しかしながらこの頁の、飛行機の翼のように両手を広げて逃げる様、縦縞の着物の輪郭線の確実さ、婆さんの表情と特に髪型など、ついつい真面目に仕事をしてしまったようです。また同様に首長入道の頭部分とそのぐぅわぉ〜と婆さんに襲いかかる目つきで絵師の力量が相当なものとわかります。

「い連可へ」、「い」と「連」がくっついているので読みにくいが文脈から読むことができます。

 

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