2021年9月24日金曜日

桃山人夜話巻一 その42

P23後半 東京都立中央図書館特別文庫室所蔵

(読み)

袮ぶとりハ必    大 い

     可奈ら須゛於本

ねぶとりはかならず おおい


びきを可きて色 け奈く毛のごと尓徒けてさう\゛/し

      いろ

びきをかきていろけなくものごとにつけてさうぞ うし


个れバ愛 想 尽 る奈り袮ざうの阿しき女  ハ是 も変 化

   あ以さうつく          をん奈 これ へんげ

ければあいそうつくるなりねぞうのあしきおんなはこれもへんげ


のひとつ奈り奥 州  ニて袮ざう阿しき越寝肥  と云 也

      をう志う          袮ぶとり いふ

のひとつなりおうしゅうにてねぞうあしきをねぶとりというなり


(大意)

寝肥の女は必ず大いびきを

かき色気がなく、何事につけても雑で騒々しい

ので、愛想が尽きてしまう。寝相の悪い女はこれも化け物のうち

のひとつである。奥州では寝相の悪いことを寝肥というのである。

(補足)

 寝相の悪い男のことを何ひとつふれてないのが玉に瑕。寝相悪くいびきの轟音と寝返りの動きの激しさで、朝目覚めたら家が壊れていたという噺もあったとか・・・

「必」の振り仮名「ら」がわかりにくいけどちゃんとあります。

「毛のごと尓徒けて」、変体仮名「徒」(つ)は変体仮名「津」(つ)ににてます。

「尽る」、「る」は小さい「◯」のよう。

 

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