P18 東京都立中央図書館特別文庫室所蔵
(読み)
死 神
し尓可゛ミ
しにが み
死 神 の一 度 見い連る
し尓可゛ミ ひと多び
しにが みのひとたびみいれる
時 ハ必 春゛横 死乃難
とき 王うし 奈ん
ときはかならず おうしのなん
あり自害 し首 くゝ
じ可゛い くび
ありじが いしくびくく
里奈ど春る毛ミ那
りなどするもみな
此 ものゝさそひ
この
このもののさそい
て奈須こと
てなすこと
那り
なり
(大意)
死神
死神に一度(ひとたび)みいられてしまったときは
必ず不慮の死の災厄がある。自害したり首を
くくったりなどをするのも、みな
この死神の誘い
でしてしまことなのである。
(補足)
「横」が「模」にみえます。
「里奈ど」、変体仮名「里」(り)が変体仮名「王」(わ)の「已」にみえます。
「春る毛」、ここの「も」は読みにくい変体仮名「毛」(も)。次の行には平仮名「も」があります。
「こと」は合字。これでひと文字。
死神の体の向きと顔と両手を向けている向きが異なっています。まるで死神波を送っているよう。
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