P19後半 東京都立中央図書館特別文庫室所蔵
(読み)
刃 傷 の場 越浄 めざれバ其 跡 をひき首 くゝ里多る
尓んせう 者゛ きよ 曽のあと くび
にんじょうのば をきよめざればそのあとをひきくびくくりたる
樹を切 捨 ざれバま多の首 くゝり阿りと云 奈らハし心
き きり春て くひ いひ 志ん
きをきりすてざればまたのくびくくりありといいならわししん
中 奈ど同 じ所 尓阿るも皆 是 死春る時 の悪念 奈里
ぢう 於奈 ところ ミ奈これし とき あく袮ん
じゅうなどおなじところにあるおみなこれしするときのあくねんなり
(大意)
刃傷のあった場所を浄めなければ、同じようなことがその跡で起こり、首つりのあった
樹を切り捨てなければ、また首つりがあると言い習わされている。
心中などが同じところであるのも、みなこれ死ぬときに悪心をもつがためである。
(補足)
「刃傷の場」、「傷」と「場」の旁は「ノ」「一」の違いだけですが、くずし字では同じになってます。
画で死神が部屋に向かって死神波を送っている手振りのことを記しましたが、どうやらこれは送っているのではなく、「阿しき所へ引入る也」とあるようにこちらに引き込んでいるまたは引き寄せている手振りのようです。
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