P14 東京都立中央図書館特別文庫室所蔵
(読み)
塩 の長 次郎
志本 ちやうじらう
しおのちょうじろう
家 に飼 多る
いへ 可ひ
いえにかいたる
馬 を殺 して食 しより馬 の
うま ころ くひ うま
うまをころしてくいしよりうまの
霊 氣常 尓長 次郎 可゛口 を出入 奈須とぞ
れいきつ年 ちやうじらう くち でいり
れいきつねにちょうじろうが くちをでいりなすとぞ
古乃事 ハむ可しよりさ満\゛/尓いひつ多へり
こと
このことはむかしよりさまざ まにいひつたえり
(大意)
塩の長次郎
家に飼っている
馬を殺して食べてから、馬の
霊気が常に長次郎の口を出入りするという。
このことは昔より様々に言い伝えられている。
(補足)
口に出入りする馬の霊気にしては、とてもとても実物そのものの馬の下半身であります。尻まわりなどのぞこうものなら、激しく蹴飛ばされそう。
「長次郎」(ちやうじらう)は本文のほうでは「長司」(てうじ)でした。
「霊気」、「霊」が「異」の異体字のようにみえます。
「古乃」、読みは「この」ですが、一瞬迷います。
「いひ」、どちらも似ている。
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