2021年9月29日水曜日

桃山人夜話巻二 その2

P1後半 東京都立中央図書館特別文庫室所蔵

(読み)

天人 越多ぶら可須尓ハ陰嚢  をひ路げて座しき

 ひと        きん多満     ざ

てひとをたぶらかすにはきんたまをひろげてざしき


登見せ阿るひハ是 越可ぶり天異形  の可多ちをあ

 ミ     これ     ゐ个゛う

とみせあるいはこれをかぶりていぎょうのかたちをあ


らハ春西 国 尓ハまゝ有 天東 国 尓まれ奈りと云

   さ以こく    阿り とうごく      いふ

らはすさいこくにはままありてとうごくにまれなりという


(大意)

(よっ)て人をたぶらかすには陰嚢をひろげて座敷

に見せたり、あるいはこれをかぶって怪しい姿に

なったりするのである。西国ではままあり東国ではまれであるという。

(補足)

「異形の可多ち」、「可多」がわかりにくいですが、ながれで読みます。

こういった噺を最初に本で読み知識として意識に定着すると、豆狸に実際に出くわしてみたくなり、そういった気持がちょっとした裏筋であれがそうではないかと物陰に隠れながら確かめたくなる。だんだんそんな気持ちになってゆくような気持ちがします・・・

 

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