2021年8月30日月曜日

桃山人夜話巻一 その17

P7 東京都立中央図書館特別文庫室所蔵

(読み)

白 蔵 主

者くぞうす

はくぞうす


白 蔵 主の事 ハ狂  言 尓毛作 里

者くぞう春    个う げん  つく

はくぞうすのことはきょうげんにもつくり


よく人 乃知ると古ろ奈連ばこゝに

  ひと し    

よくひとのしるところなればここに


略  し川

里やく

りゃくしつ


(大意)

白蔵主

白蔵主のことは狂言にもつくられていて

よく人々に知られているのでここでは

略した。

(補足)

 各巻とも画図の頁割りの位置がきまってなく、ここのBlogでは順番を変更しようかと考えたのですが、各巻のとおりにしました。項目の最初に画図がきてそのあとに内容がくるようにすればわかりやすいのですが、それをすると版木にも摺りにも調整が難しいしムダもでてしまうという事情があったはずです。もちろん金に糸目をつけなければ、いともたやすく簡単にできてしまったことでしょう。

「白蔵主」の「主」の振り仮名が項目では平仮名「す」、本文では変体仮名「春」。

「尓毛」、変体仮名「毛」が変体仮名「春」に似ています。

「作里よく」、「よく」を変体仮名「天」(て)と読んでしまいました。それでも意味は通じます。

「と古ろ」、変体仮名「古」(こ)はほとんど片仮名「ホ」ですが、意外と読み損じます。

「奈連ばこゝに」、平仮名「は」も使われるときがあります。このあとの平仮名「に」も同様。

「略し川」、変体仮名「川」(つ)。片仮名は「ツ」ですがこれはちゃんと斜めにはなってますが三本川になってます。「略」の旁の「各」が下部になってます。「仰」、「野」などよく見られます。

 カラーで載せられないのが残念。ネットですぐに見つけられますので御覧ください。

 

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