P.36 4行目〜最後。「飯能市立博物館所蔵淺海公介家55号文書」
(読み)
御奉行 所 様 御吟 味二可相成 品々 之由 ニ而御糺 二
おぶぎょうしょさまごぎんみにあいなるべくしなじなのよしにておただしに
不相成 旨 御道 御案 内 相勤 候 者 ゟ 聢 与承 知仕
あいならずむねおみちごあんないあいつとめそうろうものよりしかとしょうちつかまつり
依而 ハ右 等 之儀慥 之證 據与可相成 与奉存候(間)
よってはみぎとうのぎたしかのしょうことあいなるべきとぞんじたてまつりそうろう
(大意)
御奉行所様が念入りに調べるべき証拠の品々でしょうから、これらの証拠品について問い調べる
ことはされないと道案内をした者からはっきりと承りました。
したがって、これらの品々は確かな証拠となるとおもわれますので
(補足)
「御奉行所様御吟味」、「御糺二」はよいとしても、「御道御案内」と「御」のオンパレード。
「御道」、ここの「道」はごく普通の字になってます。くずし字になると原型をとどめません。
「聢与」(しかと)、「耳」偏ですがそうはみえません。
「承」、くずし字は「様」の右半分みたいな感じ。「羊」+「水」のようでもあります。
「依而如件」(よってくだんのごとし)のように定型文で頻出。ここでは「依而ハ」と「ハ」がついているので(よりては)としたいのですが、通常の読みにしました。
河原に筏の丸太や材木などの品々が散らかったままになっているのを証拠として戸口村の者どもを取り調べとっちめてやってください。ということを訴えているのですが、前半2行の言い回しがどうもしっくりきません。筏や諸材木が散乱していることを糺されることはないと理解しました。
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