2019年11月5日火曜日

桴出入諸願書井相手方詫書等写 その37




 P.24 3行目まで。「飯能市立博物館所蔵淺海公介家55号文書」

(読み)
桴  勝 手侭 ニ被繋畄    候而   ハ川 筋 水 行 差支   弥
いかだかってままにつなぎとめられそうらいてはかわすじみずゆきさしつかえいよ

堤  大 破二候   者眼 前 二而左候  得者田畑 一 圓 二亡 所 二相成
つつみたいはにそうろうはがんぜんにてさそうらえばたはたいちえんにぼうしょにあいなり

御年 貢上  納 者勿 論 銘 々 夫食 にも差 支  不容
おねんぐじょうのうはもちろんめいめいぶじきにもさしつかえよういならず



(大意)
筏を勝手し放題に繋ぎ留められては川の流れに差し支えがあり、いよいよ
堤防が大破してしまうのは明らかなことです。そのようなことになれば田畑すべては全滅し
年貢を納めることは勿論、百姓それぞれの食料にも差し支え大変なことになります。


(補足)
「勝手」、頻出ですが「勝」だけみると悩みます。2文字セットで覚えるのがよさそう。
「水行」、ここの「水」はそのまま。
「差支」、「差」は頻出ですが、ここのものは読みづらい。

 返答書の戸口村の反論が始まるわけですが、ここまで読むだけでも時系列に沿って理路整然としています。この調子で反論されては、筏側が負けてしまいそうです。


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