2019年11月6日水曜日

桴出入諸願書井相手方詫書等写 その38




 P.24 4行目〜最後まで。「飯能市立博物館所蔵淺海公介家55号文書」

(読み)
易儀二付桴  乗 下 候   者 共 江早々  乗下 ケ呉 候   様 懸 合
ぎにつきいかだのりさげそうろうものどもへそうそうのりさげくれそうろうようかけあい

候   所  最早 夜中 二相 成 川 下ケ致  兼 候   趣   申之 候
そうろうところもはやよなかにあいなりかわさげいたしかねそうろうおもむきもうしそうろう

二付 右 様 二而者水 際 手当 差 支  候   二付 然  上 者
につきみぎさまにてはみずぎわてあてさしつかえそうろうにつきしかるうえは


(大意)
そのため筏を乗り下げてきた者たちへすぐにこのまま乗り下げてくれるようもちかけましたが
もう夜中になってしまい川下げすることはできないと申しておりました。
このままでは水際(堤防)の手入れ(修理)に差し支えるため、こうなってしまったからには


(補足)
「乗下候者共」、名詞の「者」のときは楷書、助詞の「は」のときはくずし字(変体仮名)。
「懸合」、「懸」のくずし字は小さな「宀」+「を」のような感じ。
「最早」、「最」のくずし字は「宀」+「取」のくずし字。この行下の「趣」の「取」のくずし字も同じ。

 戸口村ではただでさ大水で田畑が大変なことになっているというのに、そこの筏が下ってきてしまいさらに混乱し、さっさと下っていってくれとお願いしますが・・・


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