P.33 4行目〜最後。「飯能市立博物館所蔵淺海公介家55号文書」
(読み)
然 所 近 来 引 續 村々 人 氣不宜 無謂 川 中 へ杭
しかるところきんらいひきつづきむらむらにんきよろしくなくいわれなきかわなかへくい
木等 打 立 桴 通 路差 障 り又 ハ無筋 之難 渋 等
きなどうちたていかだつうろさしさわりまたはむすじのなんじゅうとう
申 掛 桴 川 下ケ之度々 荷主 共 必 至与及難渋ニ
もうしかけいかだかわさげのたびたびにぬしどもひっしとなんじゅうにおよび
(大意)
しかしながら近頃は引き続き戸口村の人たちの評判はよくなく、謂われなく川の中へ杭や木などを打ち立て、筏の通り道を妨げたりまたは理屈の通らない言いがかりなどを
よこしたりしてます。荷主たちは筏の川下げのたびごとに非常に困っています。
(補足)
「人氣」(じんき、にんき、ひとけ)読みはいろいろあります。村の人達の評判・様子と理解しました。
「气(きがまえ)」が冠のようになってます。
「不宜」(むべなく)とも読めるでしょうが、普通に(よろしくなく、よろしからず)としました。
「通路」、二文字セットで覚えたほうがよさそう。
どちらかの肩を持つわけではありませんが、均平さん側の言い分は具体的ではなく説得性に欠けます。
「近来引續村々人氣不宜」→ 情緒に流れ今回の筏の一件とは関係が遠い。
「無謂川中へ杭木等打立」→ どのようにどの程度杭木など打ち立てられているのか不明。
「無謂」→ 本当に謂われなくなのかどうか、理由をちゃんと戸口村から聞いたのか不明。
「無筋之難渋等」→ 具体的にどのような言いがかりでどのようにかけられ、それは継続的であったのか無かったのか不明。
などなど、どうも均平さん側の言い分は大雑把です。
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