P.30 3行目まで。「飯能市立博物館所蔵淺海公介家55号文書」
(読み)
場所 へ繋 畄 候 桴 而己川 下ケ致 候 上 二而其 余之
ばしょへつなぎとめそうろういかだのみかわさげいたしそうろううえにてそのよの
分 差 障 之儀無御座 今 以 日々通 行 致 候 儀二
ぶんさしさわりのぎござなくいまもってひびつうこういたしそうろうぎに
聊 差 支 無之 然 ルを百 弐拾 艘 余 川 下 桴 障 り
いささかもさしつかえこれなくしかるをひゃくにじゅっそうあまりかわさげいかださわり
(大意)
場所へ繋ぎ留めた筏のみ川下げ致しましただけでその他の
分については差し障りはございません。現在でも毎日の通行については
いささかも差し支えはなく、そうであるのに120艘あまりの筏の川下げに支障を
(補足)
「而己」(のみ)、「己(き)」「巳(み)」「已(い)」の区別は昔から厄介で、いろいろな工夫をして覚えてきました。次頁1行めに「已来(いらい)」が出てきます。
「其余之分」読みはそのまま「そのよのぶん」、その他の分。
「差障」(さしさわり)、「差支」(さしつかえ)、意味的には同じようなことですが使い方に差があるような気もします。
「通行」、「通」のくずし字をよく眺めてみると、「マ」+「用」の部分がどうして「不」のような形になるのでしょう。
「聊」(いささか)、よく出てきます。偏の「耳」が難しい。
「百弐拾」、「百」は十分に大きいのですが、「弐拾」などの漢数字はなぜかほとんど小さくわかりずらい。
「余」、上部の「𠆢」部分を(ひとやね、ひとがしら)というのを今調べて知りました。お恥ずかしい。この部分が「の」に見えてしまって悩みました。
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