P.1 。「飯能市立博物館所蔵淺海公介家55号文書」
(読み)
弘 化三 年 午 八 月
こうかさんねんうまはちがつ
武州 秩 父郡 我 野四 ヶ村 ゟ 同 州 入 間郡 戸口 村 へ
ぶしゅうちちぶぐんあがのよんかそんよりどうしゅういるまぐんとぐちむらへ
相 懸 り桴 出入 訴状 并 相 手方 返 答 書 御駕籠
あいかかりいかだでいりそじょうならびあいてがたへんとうしょおかご
訴願 書 詫 一 札 等 之写
そがんしょわびいっさつとうのうつし
御奉行 所
おぶぎょうじょ
久須美佐渡 守 様
くすみさどのかみさま
御畄 役 御掛 り赤 木唯 五郎 様
おとめやくおかかりあかぎただごろうさま
(大意)
弘化三年午八月
武州秩父郡我野四ヶ村より同州入間郡戸口村に
対する桴訴訟の訴状ならびに相手方の返答書、駕籠訴の
願書、詫び状などの写し
御奉行所
久須美佐渡守様
御畄役御掛り赤木唯五郎様
(補足)
「弘化」、(1844年12月2日〜1848年2月28日)。天保⇒弘化⇒嘉永。
干支は右側に少しずらして書くのが多かったですが、ここではそのままです。
「入間郡戸口村」、現在の坂戸市
「出入」、もめごと、けんか、いざこざ、争い、訴訟。
「駕籠訴」(かごそ)、よく時代劇で大名の駕籠に直訴する場面があります。訴える方法の一つでしょう。「駕」はなんとかわかりますが「籠」はむずかしい。
「懸」、辞書で調べると、ここのくずし字はもっとも単純化されたもののようです。ひらがな「つ」をかいてそのままカタカナ「イ」、やや重ねるようにひらがな「と」のような感じ。
「返」、読めませんでした。
読みやすい字もありますが、癖字のようなくずし字もあってスラッとは読めません。
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