2019年10月27日日曜日

桴出入諸願書井相手方詫書等写 その28




 P.19 4行目〜最後まで。「飯能市立博物館所蔵淺海公介家55号文書」

(読み)
乍恐    左二御返 答 奉申上       候
おそれながらさにごへんとうもうしあげたてまつりそうろう

右 訴訟  人 保兵衛 申  立 候   者坂 石 村 之儀者田畑 少  く
みぎそしょうにんやすべえもうしたてそうろうはさかいしむらのぎはたはたすくなく

農 業  而己二而者夫食 引 足不申   前 々 ゟ 材 木 渡世
のうぎょうのみにてはぶじきひきたりもうさずまえまえよりざいもくとせい


(大意)
おそれながら左の通りご返答申し上げます。
右の訴訟人保兵衛が申し立てているのは、坂石村は田畑が少なく
農業だけでは食料が足りているとは言えず、以前より材木業を生業


(補足)
 まず最初に訴え出ている保兵衛の言い分を訴えの書付の文言を引用しつつ確認しています。


「者」、助詞の「は」が3回出てきます。「磐」もつかわれます。「波」のくずし字が「は」のもとでしょうか。
「夫食」(ぶじき、ふじき)、食料。「ふしょく」とは読まないようです。
「夫食引足不申」、なんか回りくどい言い方に感じますが、「夫食不足」より遠回しな表現なのでしょうか。


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