P.178 最初〜最後まで。「飯能市立博物館所蔵平沼家文書」
(読み)
為御取調 被成御越 御見 分 之上
おとりしらべのためおこしなされごけんぶんのうえ
御拂 之 積 近 村々 江入 札 被仰
おはらいのつもりちかくむらむらへいれふだおおせ
觸 候得共 望 人 無之 村 買 請
ふれさせそうらえどものぞむひとこれなくむらかいうけ
被仰付候 二付 夫々 二直段 仕
おおせつけられそうろうにつきそれぞれにねだんつかまつり
合 永 三 貫 八 百 七 拾 壱 文 二而御拂
ごうえいさんかんはっぴゃくななじゅういちもんにておはらい
被仰付度 段 申 上 候 処 畑地 之
おおそつけられたくだんもうしあげそうろうところはたちの
儀者所質入直段 江御見合
ぎはしちいれねだんのところへおみあい
御調 有之 建 家其 外 之儀も
おしらべこれありたてやそのほかのぎも
増 永 可仕 旨 御吟 味御座候得共
ぞうえいつかまつるべきむねごぎんみござそうらえども
(大意)
お取り調べのためこちらに来られご検分のうえ
売り払う予定である。近々村々へ入札をおこなう
だろうが、買おうとする人はなく村で買うよう
申し渡されている。そのためそれぞれに価格を聞き
合計3貫871文にて売り払っていただける
よう申し渡されたいと申し上げましたところ、畑地に
ついては質入れの値段に釣り合うよう
お調べがあり、建屋その他についても
金額割増していただける旨のご吟味が御座いました。しかしながら
(補足)
入札をしても誰も参加するものはなく、結局村で買い上げよとのお上のご意向、
村役人たちも困っています。
「御調」でも意味は通じ間違ってはいないはずですが、あとから「取」を加えてます。
「積」、禾偏が火に見えます。
「望」、形で覚えるしかなさそうです。「亡」「月」「王」を縦に並べたようなくずし字。
「直段」、値段のこと。
「畑地之儀者所質入直段江御見合」、「所〜」がわかりません。「見合」は価格が適正かどうか判断することだろうとおもいます。この「所」はどこにつながるというかかかるのでしょうか。
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