2019年8月2日金曜日

変事出来二付心得覚記 その260




 P.165 最初〜最後まで。「飯能市立博物館所蔵平沼家文書」

(読み)
御吟 味之上 左之通  被仰渡候
ごぎんみのうえさのとおりおおせわたされそうろう

一   名主 組 頭  年 寄 共儀 村 内
ひとつ なぬしくみがしらとしよりどもぎそんない

紋 二郎 外 壱 人米 價高 直二付
もんじろうほかひとりべいかたかねにつき

難 儀致  候   迚 徒黨 を企   人 家
なんぎいたしそうろうとてととうをくわだてじんか

打 毀  候   次第 二至 り候   段 平 日
うちこわしそうろうしだいにいたりそうろうだんへいじつ

心  附 方 不行届   右 妹末 一 同 不
こころづけがたゆきととかずみぎしまついちどうふ

埒 二付 名主 急度 御叱 り年 寄
らちにつきなぬしきっとおしかりとしより

組 頭 者 叱  被置候
くみがしらはしかりおかされそうろう

一   紋 二郎 豊 五郎 儀米 價
ひとつ もんじろうとよごろうぎべいか



(大意)
ご吟味の上、次のように申し渡されました。
一 名主組頭年寄どもについては、村の
紋二郎ほか一名が米価高額のため
生活が苦しくなったとしても、徒党を計画し人家を
打ち壊すことに至ったことについては、普段の生活の
気遣いが行き届かなかったことにある。右の結果一同
罪あることにつき、名主は急度御叱り、年寄
組頭は叱りとする。
一 紋二郎、豊五郎については、米価



(補足)
 この手跡が調子が良いときの源左衛門さん(のはず)です。

「通」、この一文字だけをにらんでも、読むのは難しいですが、上からの文章の流れで読めてきます。
「年寄」、「年」いつも丸印○かとおもっていると、最後から3行目文末ではくずしていません。
「右妹末」、単純に妹⇒始の間違いでしょう。
「埒」、このくずし字もこの一文字だけを見ていても?。「不埒」として納得。

 一年後の御代官よりの判決文です。
口頭で名主は厳しく注意され、年寄と組頭は注意です。
そして首謀者二名の判決と続きます。


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