P.165 最初〜最後まで。「飯能市立博物館所蔵平沼家文書」
(読み)
御吟 味之上 左之通 被仰渡候
ごぎんみのうえさのとおりおおせわたされそうろう
一 名主 組 頭 年 寄 共儀 村 内
ひとつ なぬしくみがしらとしよりどもぎそんない
紋 二郎 外 壱 人米 價高 直二付
もんじろうほかひとりべいかたかねにつき
難 儀致 候 迚 徒黨 を企 人 家
なんぎいたしそうろうとてととうをくわだてじんか
打 毀 候 次第 二至 り候 段 平 日
うちこわしそうろうしだいにいたりそうろうだんへいじつ
心 附 方 不行届 右 妹末 一 同 不
こころづけがたゆきととかずみぎしまついちどうふ
埒 二付 名主 急度 御叱 り年 寄
らちにつきなぬしきっとおしかりとしより
組 頭 者 叱 被置候
くみがしらはしかりおかされそうろう
一 紋 二郎 豊 五郎 儀米 價
ひとつ もんじろうとよごろうぎべいか
(大意)
ご吟味の上、次のように申し渡されました。
一 名主組頭年寄どもについては、村の
紋二郎ほか一名が米価高額のため
生活が苦しくなったとしても、徒党を計画し人家を
打ち壊すことに至ったことについては、普段の生活の
気遣いが行き届かなかったことにある。右の結果一同
罪あることにつき、名主は急度御叱り、年寄
組頭は叱りとする。
一 紋二郎、豊五郎については、米価
(補足)
この手跡が調子が良いときの源左衛門さん(のはず)です。
「通」、この一文字だけをにらんでも、読むのは難しいですが、上からの文章の流れで読めてきます。
「年寄」、「年」いつも丸印○かとおもっていると、最後から3行目文末ではくずしていません。
「右妹末」、単純に妹⇒始の間違いでしょう。
「埒」、このくずし字もこの一文字だけを見ていても?。「不埒」として納得。
一年後の御代官よりの判決文です。
口頭で名主は厳しく注意され、年寄と組頭は注意です。
そして首謀者二名の判決と続きます。
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