P.163 最初〜最後まで。「飯能市立博物館所蔵平沼家文書」
(読み)
村 方 村 役 人 平 日 不清意
むらかたむらやくにんへいじつせいいせず
不取締 之故 右 様 之次第
とりしまらずのゆえみぎようのしだい
名主 者急 度御叱 り年 寄
なぬしはきっとおしかりとしより
組 頭 叱 り置 御裁 許
くみがしらしかりおきごさいきょ
済 二相 成 左二可相心趣被
すみにあいなりさにあいこころおもむくべく
申渡候
もうしわたされそうろう
太次郎 殿 廿 三 日 岩 鼻 出 立
たじろうどのにじゅうさんにちいわはなしゅったつ
廿 四 日帰 り
にじゅうよっかかえり
廿 五日 御出役 田中 佐与太郎 様
にじゅうごにちごでやくたなかさよたろうさま
(大意)
村役人たちが普段から誠意をもって
取り締まらなかったから、このようなことになってしまった。
名主は急度御叱り、年寄
組頭は叱り、のお裁きと
なりました。以上のことしっかりと心に留め置くよう
申し渡されました。
太次郎殿23日に岩鼻を出発し
24日に着
25日御出役田中佐与太郎様
(補足)
ところどころ上書きしたり、筆圧が乱れたり、筆の調子が良くないのでしょうか。
「清意」、誠意としました。
「右様之次第」、決まり文句のようで、「右様之儀」みたいにも使われる。
「済」のくずし字は何度か出てきてますが、やはり難しい。
「趣」「渡」の偏のくずし字が同じです。
「心」、「心得」として頻出ですが、他の字と組み合わさらないと読むのが難しい。たくさんの古文書を読んで使われ方を把握しておくことがやはり大切そう。
最後の2行文頭「廿」のくずし字が気になります。
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