P.146 最初〜最後まで。「飯能市立博物館所蔵平沼家文書」
(読み)
醫王 寺二而施 し一 条 二付
いおうじにてほどこしいちじょうにつき
七 月 廿 五日 柏 屋代 八 殿 参 り候
しちがつにじゅうごにちかしわやだいはちどのまいりそうろう
一 柏 屋代 八 殿 参 り申 様 先 達 而
ひとつ かしわやだいはちどのまいりもうすさませんだって
醫王 寺二於 帝施 し金 二付 参 り
いおうじにおいてほどこしきんにつきまいり
いま廿 両 源 左衛門 二差 出 呉 可申
いまにじゅうりょうげんざえもんにさしだしくれもうすべき
楚連でなけ連者゛村 方 之人 氣ヲ背
それでなければ むらかたのにんきをそむき
私 懇 意之事 ゆへ談 事参 り
わたくしこんいのことゆへだんじまいり
(大意)
医王寺で行った施しの件に付いて
7月25日に柏屋代八殿がやって来ました。
柏屋代八殿が言うには、「先だって
医王寺で施し金に付いての話し合いがありました。
源左衛門殿にはさらに20両差し出してもらうこととなり
そうしなければ村の人々の評判に背いてしまうでしょう。
わたくしは源左衛門殿と懇意であるので相談に来ました」
(補足)
源左衛門さんのいないところでさらに20両出すことが決まり、そうしないと村の人々のあなたを見る目が・・・と相談され、困りきっている様子だろう源左衛門さん。
そんなの誰だって困ってしまう無茶ぶりに決まってます。
変体仮名が目立ちます。「於帝」「楚連でなけ連者゛」。「け」の変体仮名は「个」or「計」どちらでしょうか?
「いま廿両」、この「いま」は「今一度確かめる」、「いましばらく待つ」のように、もう、さらにの意。
「背」、上の部分が「北」のくずし字になってます。
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