2019年4月21日日曜日

変事出来二付心得覚記 その157





 P.74 最初〜最後まで。「飯能市立博物館所蔵平沼家文書」

(読み)
乍恐    以書付     御慈悲奉願      候
おそれながらかきつけをもってごじひねがいたてまつりそうろう

武州  秩 父郡 上 名栗 村 新 古両  組 之
ぶしゅうちちぶぐんかみなぐりむらしんこりょうぐみの

村 役 人 其 外 一 同 奉申上       候   、当 六 月 十  三 日
むらやくにんそのほかいちどうもうしあげたてまつりそうろう、とうろくがつじゅうさんにち

夜中 、村 方 小前 者 共 子細 不訳
よなか、むらかたこまえものどもしさいわからず

俄  騒  立 、思  々  飯 能 筋 江押 出し、
にわかさわぎたち、おもいおもいはんのうすじへおしだし、

追 々 近  村 々 ゟ も多人 数 罷  出一 同 二
おいおいちかいむらむらよりもたにんずうまかりでいちどうに

相 成 、先 々 二而及乱妨二    候   由 、村 方 之
あいなり、さきざきにてらんぼうにおよびそうろうよし、むらかたの


(大意)
恐れながら書付をもって御慈悲をお願い申し上げます。
武州秩父郡上名栗村新古両組の
村役人とその外一同よりお願い申し上げます。この6月13日
夜中に、村の小前者たちが詳しいことはわからずに
急に騒ぎはじめ、それぞれが勝手に飯能方面へ大勢で繰り出しました。
みちみち近くの村々からもたくさんの者が加わり多人数と
なってしまいました。押しかけた所で物を壊し暴れまわったようであります。村の者たちは


(補足)
「乍恐・・・」、典型的な口上。この表現がいつ頃から使われなくなったのか興味のあるところです。
「騒」、このくずし字の「虫」の部分はそれらしく見えます。先に出てきた「触」の「虫」のくずし字とはずいぶんと異なっています。
「飯能」、何度も出てきてますが、「能」のくずし字はこれ一文字だけだと読めません。

 岩鼻お役所へお慈悲の書付を村役人とその他一同で出した、その内容です。
しばらくこの内容が続きます。


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