P.69 最初〜最後まで。「飯能市立博物館所蔵平沼家文書」
(読み)
若 不承 知なら打 毀 と
もしふしょうちならうちこわすと
申 而も其 方 打 毀 さ連帝
もうしてもそのほううちこわされて
いるふう可、出 役 先 江吟 味
いるふうか、しゅつやくさきへぎんみ
あ連者゛こ越いおうと腹 の
あれば こをいおうとはらの
中 に考 居る、正 直 二白 状 致
なかにかんがえおる、しょうじきにはくじょういた
さぬ二於 帝ハ、血ヲ吐 程 打 擲
さぬにおいては、ちをはくほどちょうちゃく
以多しても仲間 多゛させるとの
いたしてもなかまだ させるとの
御吟 味、尤 御吟 味中 御下ケニ
ごぎんみ、もっともごぎんみちゅうおさげに
相 成 候
あいなりそうろう
紋 次郎 儀同 様 、尤 紋 二郎 義
もんじろうぎどうよう、もっとももんじろうぎ
(大意)
もし承知しなかったら打ち壊すとの
ことであったが、(実際に)お前の家が打ち壊された
のかどうか、出役様の取り調べが
あったら、あれこれ言い逃れようと
腹の中では考えていたのではないか。正直に白状
しなければ、血を吐くほど打ち据えても
仲間を出させるとの尋問でありました。もっともその尋問中に
そのようになることはありませんでした。
紋次郎についても同様にお取り調べがありました。もっとも紋次郎の場合は
(補足)
平仮名や変体仮名が多く、手跡も女性のようです。
こちらの「打毀」ははっきりとしていますが「毀」がやはり読みにくい。一方「打擲」では楷書のように丁寧に書いています。「毀」はそれほど頻繁に使われることはなかった漢字だとおもうのですが。
「腹」、基本的な漢字のはずですが、うーん・・・、読めない。
「吟」が2度続け出てきます。最初のはわかりやすい。
最終行「儀」と「義」これも使い分けは気分次第のようです。
肩肘張らない、素直な手跡はどこかホッとさせられます。
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