2025年4月23日水曜日

JAPANESE STORY-TELLERS その3

P1 個人蔵

(読み)

Japanese Story-tellers.

FROM THE FRENCH OF JULES ADAM,

By OSMAN EDWARDS.

   Japan possesses, in addition to actors, 

a class of very remarkable and really curious

artists, 一I mean, public story-tellers.

    The hanashika (for so they are called)

give their performances in yosè, capacious

rooms in many parts of Tokyo, (their num-

ber being two hundred and forty-three, if

the most recent statistics may be trusted);

each will hold between five hundred and a

thousand persons. The most important one,

in the Shimhashi district, is called Tsurusen.

 The yosè fills a large place in the ex-

istence of the Japanese, who frequent it with


(大意)

日本の噺家

ジュール・アダンのフランス語版より

訳 オスマン・エドワーズ


 日本は役者だけでなく、群をぬいて非常に優れ、実に変わった芸術家(プロフェッショナルな噺家についてだ)がいる。

 その噺家(彼らはそのように呼ばれている)は寄席というところで上演している。そこは東京のいたる所にある収容力のある小屋で、もっとも最近の信用できる調査では243軒あるといわれている。そしてそれらのどれもが五百人から千人の収容力があるという。

 そのなかでもっとも主要なひとつは、新橋界隈にあるツルセンと呼ばれているものである。

 寄席は日本人の心のなかに大きく根ざしており、家族とともによく利用したりするところである。


(補足)

「yosè」、フランス語版から英語版に翻訳しているのでフランス語のaccent aigu(アクサンテギュ)はそのまま。

「Tsurusen」、鶴仙亭(京橋南鍋町)。明治中期頃の義太夫冊子「寄席めぐり」に『木戸に構へ居る娘の阿仙(おせん)ちやんとやら云ふ美形が「入ツしやい」の声愛らしく客種も所柄とて悪からず、此程修繕せし天井の広告は一寸変りて面白く、其数多き屋号を見ても同席の如何に贔屓に富めるかをも知らる、楽屋も二楷と下との二室(ふたま)ありて御客大明神と画きたる掛額など中々愛嬌なり欲には夏向き今少し風通しを宜くすれば申し分なからん』とあります。

「their num-

ber being two hundred and forty-three, if

the most recent statistics may be trusted」、残念ながら、信用できる調査の結果ではないようです。そんなに大人数は入れませんでした。

 

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