P48 東京国立博物館蔵
(読み)
神 と云 者 アリ犬 神 能人 来 リて喰 物 或 ハ器(キ)
がみというものありいぬがみのひときたりてくいものあるいは き
物 様 の物 好キ物 と思 心 起 れハ其 品 \/を
ぶつようのものすきものとおもうこころおこればそのしなじなを
所 持し多る者 忽 ち犬 神 取 付 狂 人 となる也
しょじしたるものたちまちいぬがみとりつききょうじんとなるなり
犬 神 の者 ハ且 て人 尓取 付 多る事 を不知 とナリ
いぬがみのものはかってひとにとりつきたることをしらずとなり
亦 山 代 と云 処 近 ク尓鎌(カマ)可原 村 アリ爰 ヨリ
またやましろというところちかくに かま がはらむらありここより
三 里深 山 ニ入 其 所 の人 物 髪 ひけをそら
さんりしんざんにいりそのところのじんぶつかみひげをそら
春異国 の人 の如 し岩 石 尓水 晶 石 英 を
ずいこくのひとのごとしがんせきにすいしょうせきえいを
生 春
しょうず
廿 三 日 天 氣五 時 ヨリ旅 館 の倅 を案 内 とし
にじゅうさんにちてんきいつつどきよりりょかんのせがれをあんないとし
行厨(ベントウ)持 一 人此 方 二 人四人 ニして橋 を渡 リ
べんとう もちひとりこのかたふたりよにんにしてはしをわたり
(大意)
略
(補足)
「犬神」、ネットで検索するも不明でした。
「山代と云処近ク尓鎌(カマ)可原村アリ」、画像の右下隅あたりが岩国。山代と釜ケ原(鎌(カマ)可原)のだいたいの位置です。
「廿三日」、天明8年九月廿三日。1788年10月22日。
「行厨(ベントウ)」、『こうちゅう かう―【行厨】携帯用の食物。弁当。「車中にて―を食らふ」〈航西日乗•柳北〉』、当て字かと思ったら熟語でした。
弁当持ちが一人、この土地の人が二人、それに江漢一人で合計四人で橋を渡って、ハイキングに出かけます。
丁数「二十五」とあって「廿五」ではありませんでした。
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