2025年4月5日土曜日

江漢西遊日記三 その37

P37 東京国立博物館蔵

(読み)

庭 尓径 二尺  余  丸 柱 ラ能礎(イシツヱ)在 之 ハ備 中

にわにけいにしゃくあまりまるはしらの  いしずえ ありこれはびっちゅう


足 守 賀陽 郡 溝 手村 賀陽 寺能

あしもりかようぐんみぞてむらかようじの


趾 ヨリ掘 出ス千 年 余の物 と云 亦口(クチ)五

あとよりほりだすせんねんよのものというまた くち ご


六 寸 生(ス)焼 の器  アリ同  ク岩 下 ヨリ堀

ろくすん  す やきのうつわありおなじくいわしたよりほり


出ス

だす


十  三 日 雨天 今朝先ツ雨 ナシ晩 方 雲  晴

じゅうさんにちうてんけさまずあめなしばんがたくもりはれ


月 漸\/ 出ツ日々秋 色 を催  し衣服 う春し

つきようよういずひびあきいろをもよおしいふくうすし


主 人 能衣をかり着(キ)春る俄  尓大 ツイ立

しゅじんのいをかり  き するにわかにおおついたて


を張 蘭人物(ランシンフツ)を描(カ)ク出来よし裏 ニハ

をはる    らんじんぶつ を  か くできよしうらには


山 水 一 日 尓出来上 ル日暮 ヨリ木 下男成(ヲナリ)

さんすいいちにちにできあがるひぐれよりきのした  おなり

(大意)

(補足)

「口(クチ)五六寸生(ス)焼の器」、『西遊旅譚二』には同じ箇所でその器の画があります。 

「十三日」、天明8年九月十三日。1788年10月12日。

 月がやっと出たとあります。じきに満月をむかえる月です。🌔

 

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