P1P2 国文学研究資料館蔵
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(読み)
こゝ尓
ここに
御ぞん
ごぞん
じの
じの
きん\/
きんきん
せん
せん
生 の
せいの
ま多
また
と奈り
となり
尓
に
まん\/
まんまん
せん
せん
生 と
せいと
いふ
いう
もの
もの
あり
あり
七 珍
しっちん
万 宝
まんぽう
くら尓
くらに
ミち
みち
\/
みち
て
て
代 \/
だいだい
ゑよふニ
えように
くらし
くらし
个る可゛
けるが
もの
もの
ごと
ごと
志゛ゆう二
じ ゆうに
ての
ての
ま王る可゛
まわるが
志きりと
しきりと
うるさく
うるさく
三 日奈り共
みっかなりとも
(大意)
ここにご存知の身なりのととのった先生の家のその隣に、萬々先生という者が住んでいた。多くの宝物が蔵にあふれ、代々富み豊かに暮らしていたが、何でも自由し放題にできて、それがかえってうっとおしく、三日程度でも
(補足)
「きん\/」、『きんきん 【金金】〔江戸時代中期の流行語〕
当世風でしゃれていること。また,身なりを立派にこしらえた状態。「あんまり―が過ぎたから」〈黄表紙・啌多雁取帳〉』
「七珍万宝」、『しっちんまんぽう【七珍万宝】〔「まんぽう」は古くは「まんぼう」〕
〘仏〙 七宝と多くのたからもの。「家々の日記,代々の文書,―さながら塵灰となりぬ」〈平家物語•1〉』
「ゑよふ」、『えよう ―えう【栄耀】〔「えいよう」の転〕
① 権力を得て,富み,栄えること。「栄花にも―にもげにこの上やあるべき」〈謡曲・邯鄲〉
② ぜいたくをすること。気ままかってなこと。おごり。「お前のお蔭で―する今夜の人も大ぜい有に」〈浄瑠璃・淀鯉出世滝徳•上〉』
部屋の奥のすみに積み上げてあるたくさんの箱、何かとおもえば太い字で「千両」とある。蔵に入りきれないほどあふれているということ。
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